退職をすると決めてからの職場の方へのカミングアウトシリーズ第3弾。
これまでの記事はこちら!
第2弾の記事を読んだ友人からこんなLINEが送られてきて、これまたジーンときました。
こんなあったかいメッセージ…本当にありがたいなぁと思いました。
ちなみにこの友人は、カミングアウトした時からもそれ以前も変わらず自分を1人の人間として大切にしてくれている中学の友人です。
元カノにプロポーズした時も自分ごとのように喜んでくれ、別れた時も一緒に悲しんでくれました。こんな恵まれている環境で「不幸」と信じ込んでいた自分は本当に視野が狭かったなぁって思います。
発信をはじめてから「人に恵まれている」と感じることが多く、周りへの感謝を強めているところです。
さて、今日は「退職を決めてからのカミングアウトの話」の第3弾です。
さっそく、まいりましょう!
3人目:仕事ができるのに見せないスロット大好き警部
3人目は、以前の職場での直属の上司でした。
この人はなんというか…ゆるキャラ?という感じの階級を感じさせない上司でした。
いつもゆるーい感じで、後ろを通る時につむじを押してきて「あ、つむじ押して欲しかったかと思った。」っていう謎の発言をするような上司でした(笑)
しかも休日はいつもパチンコ屋通い…
俺たぶんパチスロで稼いだ方がいいと思うんだよね。俺の場合ギャンブルじゃなくて、勝つ勝負しかしないからさ。
という狂った発言をする上司でした(笑)
これだけいうと、「え、ヤバイ人じゃん…」と思われますよね。(笑)
でもこの人は本当に仕事の速さと質がすごいんです!まず取り組む速さが半端じゃない。自分は結構めんどくさい調査物とかを後回しにしがちなんですが、この人は即取り掛かっていつも一番早く提出していました。
そして、頭の回転も速いし、フットワークも軽いし、階級は高いのに変に偉ぶらず親しみやすいのでめちゃくちゃ仕事がやりやすかったです。新しい部署での仕事で分からないことが多いなかで、この上司の存在はありがたかったなと思います。
カミングアウトしようと思った理由
この人は仲の良い同期の元上司だったので、それもあって自分の上司になった直後からよくしてもらっていました。そして、私がその同期と仲良くしている姿を見て
もう○○と結婚すればいいじゃん。もう今そういう時代じゃない?
と言ってくるような人でした。
だから、「もしかしたらこの人自分のセクシュアリティ分かっているのかもな。」と思ったし、偏見はないのかもしれないなと思ったので、カミングアウトすることにしたのです。
カミングアウトした時の反応
カミングアウトした時は、自分の次の仕事に対する話題になった時でした。
その人から「仕事辞めてなにするの?」と聞かれたタイミングでカミングアウトすることにしました。
そして、その問いに対して
あぁ…まぁその…大体自分見てたら分かるじゃないですか。自分の本質というかね。そう、そういう方面で仕事したいんですよね。
となんとも分かりづらいジャブを打ちました。大体察しがいいこの人なら分かってくれるかと思ったのです。しかし、その人は
え………全然分からん。ん…?
とまったく分かっていない様子。「あれ?気づいてなかったのかな?気のせいだったか?」と思ってカミングアウトしました。
すると、
ごめん…全然気づかんかったわ。
と一言!「えぇ?!気づいてて、同期との仲を勘ぐってきたんじゃないんですか!」と思って、素直にそれを言いました。
すると、
いや、そんな事いったっけー?全然意図してないわ。ごめん全然記憶にない。
との返答。いや、マジですか。全く気が付いてなかったうえに、同期とのことを言った記憶もない始末…。まぁ、人が言うことって案外こんなもんなのかなと思いました。(笑)
でもその後しばらくして、
でもさ~それって結構キツイことだよね。片想いのことが多かったでしょ?嫁ともさ『どんな人を好きになってもいいし、結婚してもしなくてもいいよね』って子供のこと話してたことあるんだよね。でも案外真面目に色々考えててびっくりしたわ~。すごいね。
とこれまたゆる~い感じで言われました。
ゆるいし、拍子抜けしたけど、案外優しいこと言われてビックリすると同時に、全く偏見がない返答に安心しました。
カミングアウトをした感想
今回は1人目、2人目と違い、30代の若い警部へのカミングアウトで、こんな感じでゆる~く終わりました。
どの年代であっても、こうして偏見なく、すんなり受け止めてくださるのだなと正直驚いています。そして、こうした経験をしていく度にあれだけ苦手だった「男性へのカミングアウト」にも慣れ、信頼している人には出来る限り言おうという気持ちを強く持てるようになりました。
また、こうしてカミングアウトを続けていく中で、「もしかしたら、受け入れてもらえないと思っていたのは自分の決めつけだったんじゃないか」と感じるようにもなりました。
自分で勝手に「分かってもらえない」と思い込んで、周りに心を開いていなかっただけだったのかもしれないと。
でも、男社会の警察でカミングアウトすることは今までの自分にとっては「どんな噂が流れるか」「どんな扱いをされるのか」「好奇な目で見られるんじゃないか」…そんな不安でとても出来るようなことではなかったです。
きっと辞めるという状況になったから、その高いハードルを越えることができたのだと思います。
これは今警察に勤務しているセクマイのほとんどが抱えていることなのかなと思います。埋没して生きたいと願う人もいるので、カミングアウトすることが正しいというわけではありませんが、カミングアウトしたい人が在職中に安心して出来る環境になるように、自分の出来ることはしていきたいなとまた気持ちを新たにしました。
また4人目以降も記事にしていきたいと思います。
それでは、また!