退職をすると決めてから、カミングアウトをすることが増えました。
勤めているころにカミングアウトしている人もいましたが、男性警察官にはほとんど話しなかったのです。
やはり女性よりも男性にいう方がハードルが高いというか…そういう気持ちがあったんですよね。
でも、辞めると決めてから
辞めてから何をするの?
と聞かれることが多く…。「いや、まぁやりたい事がありまして。」と歯切れ悪く説明することしかできないのもなんか違うな…と思うようになったんです。
お世話になった人にこのまま伝えず辞めるには不誠実な気がしたし、職場の人に自分のセクシュアリティを伝えることで、何か変わるきっかけになればいいなとも思いました。
ですから今回の記事では、「退職を決めてからカミングアウトした話」について書いていきます!
さっそく、まいりましょう!
カミングアウトした人達
退職を決めてからカミングアウトしたのは、全部で5人。まぁ、数としては全然少ないんだけど、自分的には大分な進歩で…。最初はかなり緊張しました。
カミングアウトをしたラインナップはこちら。
- 前の直属の上司で、50代なのにシックスパックのイケおじな警視
- 所属は一緒になったことはないが、出身高校が一緒なため可愛がってくださっていたエリート警視
- 前の直属の上司で、仕事がめちゃくちゃできる人なのに、それを微塵も出さないスロット大好き警部
- 昔の上司で寡黙だけどあったかさと実はユーモアがある警部
- 昔同じ所属になって以来、会うたびに足を踏んできたり、絡んできたり可愛がってくださっていた警視
ここに書いているだけでも、なんか個性豊かな面々な気がしてきました…。(笑)
では、1人1人書いていきます。
1人目:シックスパックなイケおじ警視
この方はホント切れ者で、仕事は結構厳しくズバズバいうけど、ユーモアはたっぷりで優しさと男気のある人でした。
私が娘さんに似ているということで、ありがたいことに所属が離れても私のことを目にかけて可愛がってくださいました。
まだ少数の人しか辞めることを知らない時に、ちょうどこの方の所属にいくことがあり、仕事部屋に呼び出されました…「これは退職報告をするチャンス!」と思っていた矢先
で、お前辞めたら何するんだや。
と一言。(笑)
「さすが情報通!なんでも知っているな!」と思いましたね。にしても情報が早い…誰だ情報源。(笑)
結局その時はそれこそ歯切れ悪く、「いやーまぁ、そうですね。今度飲んだときに話しましょう。」といってお茶を濁しました。
そして、日を改めて同期と新米時代の上司(この方はすでにカミングアウト済み。それは下の記事に書いています)とともに飲むことになりました。
飲み会の設定のときから、同期とボスには上司にカミングアウトしようと思うということは伝えていました。
だがしかし!…いざ酒席につくとなかなか言い出せない。。。「カミングアウトってこんな緊張するもんだっけ?」という位に、終始言い出せずに時間ばかりが過ぎていきました。
何かを察してか
で、お前結局何するの?
と何回も聞いてくださる上司。きっと気を遣ってくださっていたのだろうと思います。その度に横に座っている同期には「早く言え」と言わんばかりに机の下で足を殴られる始末…。
結局酒席では言い出せずに終わり…言い出せたのは店の外に出た瞬間でした(笑)
あの…自分は実はセクシュアルマイノリティでして…。そういうのを広める活動をするために、仕事を辞めようと思ってます。
みたいなことを歯切れ悪く言ったように思います。正直緊張しすぎてどんな風に伝えたのはハッキリ覚えていません。それに対して上司は、
え、そうなんかや。それで辞めるのはもったいないなぁ。いやでも応援する。
と言ってくださって、そのあとも色々とアツイ話をしてくださいました。その話はちょっと上司の個人情報的な話になるので、ここでは割愛しますが、本当に話せないのが残念なほどの心が温まる話をしてくださいました。
あぁ、言って良かったぁぁぁ…!!!!
って安堵したのを覚えています。
上司へのカミングアウトが屋外になってしまったことにより、その間ずっと寒空のなか待ってくれていた同期とボスにも頭があがりません。本当にこの場を借りて感謝を伝えたいです。
後日談
上司にお礼のLINEを送ったら、こんな返信が送られてきました。
ホントに上級幹部とは思えぬフランクさ…。「応援してます!」という言葉がこれだけ心に響くんだなと実感した出来事でした。
そして、その後他の方にカミングアウトすることの是非を相談しました。
するとこんな返信が…。
すごくないですか…?めちゃくちゃ勇気がわきました!他のフランクさも本当にありがたい。(笑)
この返信を見て、「他の人にもカミングアウトしよう!」って決めたんですよね。この方に最初に言って良かったなぁって心から思いました。
カミングアウトをした感想
正直いまだにこんなにカミングアウトに緊張するとは思っていませんでした。友人や同僚、家族にもカミングアウトしてきて慣れてきたと。でも、やっぱりカミングアウトはどっと疲れるし、ド緊張するもんだなと改めて実感しました。
当時の自分はこんなツイートをしていました。
同期の家に帰ってから、ホッとしてドッと疲れたのを今でも覚えています。
たかがカミングアウト、されどカミングアウト…本当にそれを実感しました。「カミングアウトしよう!」みたいな風潮はなんか最近結構あるけど、自分は別にそうは思わなくて。
本当に自分がしたいなって思う人、思うタイミングですればいいと思います。カミングアウトするのがえらいとかそんなん全然ないし、しないって選択も尊重されるべき。
カミングアウトの重さを知っているからこそそう思います。そして、それをまた実感できてよかったなと思いました。この感覚は忘れたくない。カミングアウトを初めてした時の感覚を久々に思い出しました。
そのことは下の記事に書いていますので、ぜひご覧ください。
さて、本当は5人分まとめて書こうと思ったのですが、まさか1人でこんな文量になるとは…(笑)
あとの4人はまた違う記事で書いていこうと思います。
それでは、また!