退職をすると決めてからの職場の方へのカミングアウトシリーズ第4弾。
なかなかに期間が空いてしまいました…送別やらカミングアウトやらなんやらで、体も心も大忙しでした。
ようやく落ち着いてきましたので、これからコンスタントに更新していこうと思います。
それでは、これまでの記事はこちら!
カミングアウト記事を掲載しますということは、大体本人に承諾を取っています。
先日は2人目の方から
ベジータです。第3弾読みました。輪が広がるといいですね。
という連絡もありました。
自分が本文で「ベジータのような人」と書いたのをきちんと読んでくださっていることが嬉しかったですし、それ以外の記事にまで目を通してもらっていることにジーンとしました。
こんな下級戦士を気にかけてくださる…この優しさは「がんばれカカロット、おまえがナンバー1だ!!」と言った時のベジータ以上です。(元ネタ伝わるかな…笑)
さて、今日は「退職を決めてからのカミングアウトの話」の第4弾です。
さっそく、まいりましょう!
4人目:昔の上司で寡黙だけどあったかさと実はユーモアがある警部
4人目は、昔の上司で、直属の上司になる前にも係は違いましたが、同じ所属になったことがありました。
違う係の係長という立場だったのですが、残業しているとよく声をかけてくださっていました。普段は寡黙な感じなのですが、そういう時はお菓子を食べながら気配なく近づいてくるお茶目な一面があり、いつも笑わせてもらっていました。
自分たちの係がめちゃくちゃ忙しいので、いつも心配して「まだ帰れんの?」と声をかけてくださっていたのが印象的で、荒んでいた心がその優しさで癒されていました。
そして、その後数年して直属の部下になりました。
昇任されて課長という立場でしたが、普段は寡黙なのに、指示をだす時は的確にビシッと言うところは言う。というスタンスだったので、すごくやりやすく、安心して仕事ができました。
そして何より自分がめちゃくちゃ迷惑をかけた時もあったのですが(詳しくは色々と支障があるので、割愛します)、それも責めることなく、助けてもらいました。
多分あのとき、課長と係長じゃなかったらきっと辞めていたかもなぁと思っています。(係長のことはこの記事で書いていますので、興味があればぜひ)ホントこの件以降、頭が上がらないなぁと思っていました。
カミングアウトしようと思った理由
自分が警察を辞めると報告したのが、年末のこと。
なかなか直接報告ができる機会がなかったので、LINEで報告したところ、こんな返信が。
深く聞きもしないのに、「○○が決めたことなら大丈夫」そんなことを言ってもらえるとも思わず、「やっぱりカッコいいなぁ。」と変わらない男気に感動しました。
尊敬し、信頼している人にはとにかく伝えておこうという気持ちがあったので、この人にはカミングアウトしよう。とこの時に気持ちが決まったように思います。
それから「飲みに行こう」と誘ってくださっていたのですが、なかなかコロナが収まらず…蔓延防止措置になったりもして頓挫していました。
そして、退職前になってようやく若干コロナが落ち着いてきたので、送別していただくことになり、その時にカミングアウトすることにしたのです。
カミングアウトした時の反応
送別会当日。
送別会は、この上司と次の記事で書く予定である5人目の方との3人での飲み会でした。
しばらくして当然出てくる「仕事を辞めて何をするのか」という話題。シラフの状態ではなかなか言い出せなかったので、「もう少し飲んでからにさせてください」と言って最初は濁していました。
そして、他の会話をしながら飲み進めて、しばらくたちまたその話題に戻ってきたタイミングでカミングアウトすることにしたのです。
カミングアウトを聞くとき、全く動じた様子もなく淡々と受け止めてくださっている様子で、ひとしきり自分が話した後に、
気付いてたよ。なんとなくそうかな~という話は前に一緒だった所属の時に署長とも話をしてたんだ。
と言われました。
「え…そうだったんですか?!」気づかれているとは思わず、思わず言ってしまいました(笑)
まして、あの署長にまで気づかれていたなんて…。署長は結構ずけずけ色々言ってこられる方だったので、気づいていながらその事には触れてこられてなかったんだとビックリしました。
意外に繊細な気遣いをしてもらっていたんだ…。やはり自分の知らないこともあるものだと。
それからも、いたって普通にセクシュアリティに関して疑問に思うことなどを質問してくださり、「父親に対してカミングアウトすることをどう思うか」なんて逆に相談までさせてもらって、心地いい良い時間を過ごさせてもらいました。
カミングアウトをした感想
自分がボーイッシュなので、一定数気づいている人もいるのかなぁとは思っていました。
でも、実際退職を決めてからカミングアウトした男性警察官で自分のセクシュアリティに気づいてくれていた人が初めて現れたので、「あ、やっぱりおられたんだ」と驚きました。
それと同時に、案外自分が気づいていないだけで、自分のセクシュアリティに気づいて「いい距離感」を保ってくれていた人もいたのだなぁと嬉しくなりました。
最後にカミングアウト後に、自分が送った送別会へのお礼のLINEに対する返信を載せて終わりにしようと思います。
シンプルだけど、「○○が○○であればいいと思う」という言葉は自分にとって一番欲しい言葉であり、「やはり自分のことをよく分かってくださっているなぁ」と改めて思いました。
今回のように、「実は気づいていた」なんてパターンも少なからずあるんじゃないかなと思います。カミングアウトをする前は、そんなこと気づきもせず、「誰も分かってくれない。」と思っていました。
今回カミングアウトをすることで、気づきながらも大人としていい距離感を保ち、変わらない態度で接してくれ、自分をありのままに受け入れてくれる人もいるということを知りました。もしかしたらあなたも周りにも、そうやって「温かく見守ってくれている味方」がいるかもしれません。
○○が決めたことなら大丈夫だな
そう言ってくださったことを胸に、また新たな道でも頑張っていこうと思います。
それでは、また!